new balanceじゃなくて、一目惚れしたスニーカーの話

高校生の頃から、new balanceのスニーカーに憧れていました。

コロンとしているのに、どこかスマートなあのフォルムがとってもカッコよいのはもちろんですが、1400とか998とか、ライン名にもちゃんと意味があって、たぶん、うんちく感とか物欲感を満たしてくれる何かしら、ストーリーみたいなのに引かれていたのだと思います。

だって、あの渋みのあるグレーですよ。あんな色、どうやって履きこなせばいいんだろう、と高校生にはぜんぜん分からず、ジーンズに合わせてるオジサンを駅で見かけるたびに、ただただ「スゲーなー、ありがとうございます」と感動していました。

 

しかも、あの価格帯です。普段、オールスターとかコルテッツがメインなので、高くても10000円ってのが、当時の限界。お年玉とかイベント発生時に、ようやく15000円くらいの贅沢スニーカーを購入できるわけです。

それに、なんとなく、細身の体型には合わない気がしてて、なんかこう、new balanceって、ふくらはぎにきちんと筋肉がついている、ラグビー部とかバスケ部のイケてる男子が似合うスニーカーの気がしてたんですよ。イメージでいうと、スラムダンク桜木花道のふくらはぎ、じゃなきゃダメなんです。

 

で、わたしはというと、今にもましてヒョロヒョロだったので、自らnew balanceを履く資格がないものと、判断していたんですね。あ、new balanceて、履くのに資格があるんですね。いま、気が付きました。なんとなく、new balanceの作り手に値踏みされているというか。「お前にはまだ早いよ」と諭されてる感じがしたんです。

 

で、こうして今、30歳を迎えて、まともに筋トレとか、それなりにいろんなことを経験してきて、ようやくnew balanceさんからも「そろそろ、お前、履いていいよ」とのお許しをいただいた気がして初めて購入したのが、「998」でした。これはこれで、改めて書きますね。

 

……すみません、前置きが長くなりました。今日はnew balanceについて書きたいわけではなく、一目惚れしたスニーカーについて、書きたいと思っていたのです。そのスニーカーは、こちらです。はい。

f:id:kemboou:20170829235742j:plain

 

eccoというブランドの、「SOFT8 MENS SNEAKER」という靴らしいです。

 


www.amazon.co.jp

 

みなさんもそうだとは思うのですが、洋服とか靴とかって、基本、一目惚れで購入に至りますよね? セール開始まで待つか待たないかは別にして、まず、デザイン。次いで、素材とか着心地とか。もちろん、値段は常に気にします。話はズレますが、わたしは書店でもほとんどがジャケ買いばかりです。素敵なデザインはそれだけで正しいものだと信じてるのです。たぶん。

 

で、先日、とある百貨店のあんまり賑わっていない一角で、このスニーカーに出会いました。百貨店を訪れた目的は、メダカにまつわる諸々を教えてもらいに&購入したくて。屋上に至るルートの一角に、いかにも「健康によさそう」な靴コーナーがあるわけです。なんとなしに、目がついて思わず引き寄せられたのが、このスニーカー、というわけです。

 

20代半ばのころ、いっときですが、ほんのいっときですが、サントーニとかマグナーニとか、つま先がとんがってる系とか、ヂゼルトゥとかにも浮気した時期もあるんですよ。でも、最近になって90年代ファッションが流行ってるというのも少しは影響あると思うのですが、こう、丸みを帯びた服とか、もちろん人にも引かれるわけなんです。磯山さやかとか筧美和子とか。もう、あれ、優しさだけで身体が構成されてるみたいじゃないですか。

 

かたち、デザインに一目惚れした後は、カラーですね。黒か白か。それだけが問題になるわけです。どっちも捨てがたい。こういう場合、どちらが正解なんですかね? ときたまメンズクラブとか間違って読んじゃうと、スタイリストとか販売員さんが「色違いで~」とか、「同じモノを数着着まわしてます~」とか、書くじゃないですか。UNIQLOのTシャツじゃないんだから。あれ、表明することでわずかなイラっと感を誘発しちゃってマイナスだと思うんですよね。賛同者がいてくれるといいのですが。

 

で、結局、黒にしたわけです。カジュアルが基本ですが、黒なのでセットアップにも合わせられて、オンタイムもけっこうイケるんじゃないかと密かに思っています。

 

あとは、eccoについて、ちょっと調べてみたのですが、北欧なんですね。デンマークなんですね。スカーゲンとか、たしかにそんなテイストはするなーと。イメージの世界でしかありませんが。

で、彼らのWEBを見る限り、「Comfort」を訴求しているのは、伝わってくるのです。衝撃吸収がなんちゃらとかいっているから。でも、それを訴求するなら、Gショックの落下実験とか、テンピュールの落下実験とか、とにかく分かりやすい何かがあるといいですよね。「Comfort」の一方で「Design」も訴求するなら、やっぱりこれも不足感が否めない。両軸あるのがecco!ということなんでしょうが、帯に短し襷に長し、とでもいうのでしょうか(すみません、この言葉を使いたかっただけです)。なんかこう、グローバルなビジュアルイメージがそのまま表現されていて、全然響いてこないのがもったいないなー、という印象なのです。すみません、生意気に。

せっかくこれだけ優しくて、カッコよいスニーカーなんだから、しかもブランド名が「ecco」って、もうこの路線を突き詰めてほしいのに。と思いました。

 

 

……いや、すげー履きやすいスニーカーなんですよ。感動しましたもん。よかったら、ぜひみなさんも百貨店で試してみてくださいね。